身体の不自由な人に向けた日本初のオンラインお直しサービス「キヤスク」が、3月1日にスタートした。運営会社は「ユニクロ(UNIQLO)」出身の前田哲平氏が今年1月に立ち上げた新会社コワードローブ。病気・怪我など様々な理由で「服の選択肢の少なさ」に悩む人に向けて、自宅ですべてを完結できるお直しサービスを提供する。
前田氏は2018年春のユニクロ在籍時、聴覚障がい者の同僚と知り合ったことをきっかけに、障がい者の服事情に向き合うためにヒアリングを開始。2020年までの3年間にわたり800人から聞き取り調査を行った。その多くが障害種別や年齢、性別などに関わらず、「自分の好みではなく、着やすいかどうかを優先して着る服を選ばざるを得ない」ことに起因する服の選択肢の少なさに悩んでいることがわかったという。前田氏はヒアリングの結果を元に、着やすい既製服の情報を発信するメディア運営に着手したが、より本質的な課題解決につなげるため、同氏は今年1月にユニクロを退職し、「先に自分の好みで選んだ既製服を後で着やすくお直しできるサービス」としてキヤスクを立ち上げた。
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サービスのフローは、公式サイトにアクセスし、依頼したいお直しメニューと担当キャスト(お直しスタッフ)を選択すると、サイト内の個別コミュニケーションルームでお直しの詳細について担当キャストと打ち合わせを実施。打ち合わせ後、お直しする服をキャスト宅に配送し、お直し完了するとキャストから自宅へ返送される。料金の支払いはキャスト宅に服が到着した後に発生する。メニューの一例として、腕が曲がりにくい人のための「Tシャツの前開き」(1650円)や、手先が不自由な人のための「シャツのボタン留めをマジックテープ留めに変更」(1980円/全て税込)などを用意している。
■キヤスク:公式サイト
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