Anna Weyant

寓意に満ちたダークファンタジー

ニューヨークを拠点とするアーティスト Anna Weyantの個展「Splinter」が、Blum & Poe Tokyoにて3月12日（土）まで事前予約制で開催中。

1995年にカナダ・カルガリーで生まれたAnna Weyantは、ロードアイランド・スクール・オブ・デザインにてBFAを修了後、ニューヨークを拠点としながら人物画や静物画を中心に制作を行ってきた。

幼い頃、寝る前に聞いた物語や童謡を想起させる彼女の作品はどこか見覚えのあるような親しみと同時に、心をざわつかせる悲喜劇的なストーリー、人間の複雑さや人生の皮肉さに対する自覚を感じさせる。

今展では、アメリカのケーブルチャンネル「Lifetime」の映画や90sのセレブリティカルチャーからの視覚的な引用を用い、ポップカルチャーというテーマを掘り下げた作品群を紹介。

女性のステレオタイプを描いてきたテレビ向け映画に関心を持ったWeyantは、今展で展示されている5点の紙作品および4点の絵画作品の中で、誇張的にアメリカ郊外の闇を描く同ジャンルの典型的なストーリーテリングを模倣した。

そのダークでファンタジックな世界観の中では、画中の主題を統制しながらも嘲笑うようにくるくると浮遊する金色のリボンや可憐な花のしおれた姿が登場し、さらにそうした光景を見渡すような視点が「Girl Crying at a Party」において描かれている。

キラキラとしたパーティの裏の、予期せぬ現実。
比喩的なモチーフの数々が、矛盾性を鋭く指摘する。

BLUM & POE TOKYO
03-3475-1631

【Anna Weyant “Splinter”】
DATE：3月12日（土）まで開催中
※事前予約制
※日曜、月曜、祝日休館
TIME：12:00pm～4:00pm
PLACE：Blum & Poe Tokyo
ADDRESS：東京都渋谷区神宮前1-14-34
ADMISSION FREE
RESERVATION：www.blumandpoe.com/reservation
WEBSITE：www.blumandpoe.com/exhibitions/anna_weyant