チチカカの公式サイトより
シーズメンが、エスニックなファッションや雑貨を展開する「チチカカ」の運営会社チチカカを買収すると11月30日に発表した。チチカカを擁するネクスグループが保有する20株を2022年3月1日に買い取り、完全子会社化する予定。買収額は公開されていない。
同社は業績回復を目的に、不採算店舗の閉鎖やコスト削減をはじめとする企業体質の強化策を進めながら、今年3月にスピックインターナショナルを子会社化したほか、10月にはメタバースファッション専門アパレルブランド「ポリゴンテーラーファブリック(POLYGON TAILOR FABRIC)」を立ち上げるなど、業容の拡充にも取り組んでいる。
ADVERTISING
ネクスグループとは2017年に資本業務提携を締結。シーズメンの有価証券報告書(今年8月末時点)によると、ネクスグループが持つシーズメンの株式は27万6900株、所有株式の割合は9.6%で、第3位の株主となっている。
シーズメンはチチカカを買収することにより、商品力や販売力の強化、商品の配送や出店業務などの管理機能の共同化によるコスト削減といったシナジー効果を生み、業績向上が見込めると判断したという。また、チチカカの強みである雑貨類のノウハウを吸収することで商品の多様化を図り、顧客層拡大や人材の活性化などで販売体制強化にもつながると考えている。
なお、チチカカの2020年10月期の業績は、売上高41億200万円(前期は51億5100万円)で、営業損益は1億円の赤字(同 4600万円の赤字)、純損益は1億3900万円の赤字(同 2億3600万円の赤字)を計上。ネクスグループは、新型コロナウイルス感染症による影響が大きく、今後の早期回復の見通しが立ちづらいという考えから、チチカカの売却を機にブランドリテールプラットフォーム事業から撤退するという。
ADVERTISING
RELATED ARTICLE
関連記事
READ ALSO
あわせて読みたい
RANKING TOP 10
アクセスランキング
銀行やメディアとのもたれ合いが元凶? 鹿児島「山形屋」再生計画が苦境