サステナブルなファッション産業への移行を推進することを目的とした企業アライアンス「ジャパンサステナブルファッションアライアンス(JAPAN SUSTAINABLE FASHION ALLIANCE、以下JSFA)」が、第1回総会を11月12日に開催した。総会後、報道関係者向けに記者会見が行われた。
JSFAは「適量生産・適量購入・循環利用によるファッションロスゼロ」と「2050年カーボンニュートラル」を目標に掲げ、アシックスやアダストリア、ユナイテッドアローズなどファッション・繊維企業11社によって今年8月に設立。環境負荷の高い産業といわれるファッションおよび繊維業界の課題解決に向けて、年1回の総会をはじめ、勉強会などの開催を毎月予定している。第1回の総会では、2050年までにファッションロスゼロおよびカーボンニュートラルの実現に向けた内容を各社で共有したという。11月12日時点で正会員企業13社、賛助会員企業15社が参加。共同代表は伊藤忠商事、ゴールドウイン、日本環境設計が務めており、パブリックパートナーとして経済産業省、消費者庁、環境省が参画している。
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記者会見で日本環境設計の髙尾正樹代表取締役社長は、各社が連携して課題解決に取り組むことについて「ファッション産業のサステナビリティに関する課題の原因はファッション産業特有の複雑なサプライチェーンや、消費者との関係づくりにある。こうした課題を解決するには、一社あたりではなく消費者を含めた社会全体で課題解決に取り組むことが必要だと考えた」とコメント。また、適量生産への移行に伴うコストの問題に関しては「コスト削減とサステナビリティの実現はトレードオフの関係ではない。ファッション産業では廃棄費用や倉庫の在庫費用などに多大な経費がかかっており、このようなロスを無くすことは本質的に企業や事業者の利益につながる。消費者とのコミュニケーションの最適化を図ることで、コストの問題を解決しながらサステナビリティを実現していくことができると考えている」と述べた。
第1回総会後開かれた記者会見
Image by: FASHIONSNAP
日本環境設計の髙尾正樹代表取締役社長
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