「ザボディショップ(THE BODY SHOP)」が、サステナブルとエシカルにフォーカスした新ストアコンセプトを反映した「アクティビストワークショップ」の出店を積極的に進めている。創業当初から推進しているサステナブルやエシカルの考えを体験できるコンテンツを展開し、ブランドメッセージをより色濃く反映する。9月16日には関東エリアで初のアクティビストワークショップが東武百貨店 池袋本店にオープン。今後は福岡パルコ店(9月23日)、アミュプラザ鹿児島店(9月30日)、さんすて岡山店(10月14日)の出店を控えている。
アクティビストワークショップは、「より公正で美しい世界のために立ち向かう」というブランドパーパスに基づき運営。2019年にイギリス・ボンドストリートのフラッグシップストアを皮切りに各地に出店・リニューアルオープンし、日本では今年4月に名古屋にオープンしたタカシマヤ ゲートタワーモール店が1号店となる。
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アクティビストワークショップの日本独自の取り組みとして、東海旅客鉄道(JR東海)と協業して、引退した東海道新幹線の車両アルミをリサイクルし、店内の什器などで活用。リサイクルアルミを用いたスパチュラも販売している。床材は美濃焼の製法を取り入れ、環境負荷が少ないグリーン購入法適合素材ミノアールを選び、随所に散りばめた木材および間伐材はFSC認証を取得したものを採用した。
プラスチック削減のための詰め替えサービス「リフィルステーション」も併設。専用のアルミボトル(300g)とポンプを購入(中身とのセット価格2255円)し、中身を充填してボトルを再利用することができる。人気のボディシャンプー4種類のほか、リフィル限定商品のハンドソープ2種類をラインナップ。2回目以降はリフィルボトルとポンプを持参し、詰め替えることができる(1540円)。東武池袋店のストアマネージャー杉山弥生によると、「リフィルサービスについて説明すると、価格が少し高くても積極的にリフィルステーションを選ぶ顧客が多く、エシカル消費に関心の高いユーザーが多い印象」で、オープン後間もないが良い反響を得ているという。なお、ブランドでは創業当時にリフィルサービスを展開し、日本では一時休止していたが、よりサステナブルで再生可能なビジネスの実現に向けて、アクティビストワークショップの出店を機に再開した背景がある。
さらに、東武池袋店のオープンと同時に、テラサイクルジャパンと共同で使用済み容器の回収プログラム「RETURN. RECYCLE. REPEAT.」を始動。プラスチック・アルミ製の空容器を回収し、消費者の参加によってリサイクルの輪を広げる考えだ。容器回収プログラムは今後、表参道店、新宿店、渋谷店でも順次導入する。このほか、店内に「ブランドストーリーハブ」と称したエリアを設け、ブランドが取り組んできたコミュニティフェアトレードのストーリーをより分かりやすく発信している。「初めはサステナビリティの視点で選ぶわけではなくても、購入した商品がエシカルなサイクルで生産されていて結果的に環境負荷の削減に参加していることになる。当店の商品や取り組みを通じて、環境について考えるきっかけとなればと思う」と杉山ストアマネージャー。
ザボディショップの日本事業は、昨年イギリスのザ・ボディショップ・インターナショナル・リミテッド(The Body Shop International Limited)がイオンから引き継いだ。社長には、フルラ初の日本人社長として手腕を振るった倉田浩美氏が就任。本国直下での運営になったことで、ブランドが大切にするパーパスの体現がよりクリアになったことに加え、よりサステナブルでエシカルな商品展開により、日本市場はブランドが大きく成長するポテンシャルを秘めたマーケットとして位置づけられているという。マーケティング面ではデジタル活用や若年層訴求の視点で効果的な施策を検討していく。グローバルでは、2023年までに約3700におよぶ全成分でヴィーガン認証を取得することを発表。現在も順次処方を切り替え、新商品はすべてヴィーガン商品となる。
■ザボディショップ 東武池袋店
場所:東京都豊島区西池袋1-1-25 東武百貨店 池袋本店2階 6番地
電話番号:03-6384-7262
営業時間:10:00〜20:00
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