抽象と具象を行き来する世界
ADVERTISING
(2021/09/10)
原宿駅竹下口からほど近い場所にあるギャラリーBlum & Poe(東京)は、ニューヨーク・ブルックリンを拠点とするアナ・パークの個展を、2021年9⽉1⽇(水)から10⽉9⽇(土)の期間で開催している。
パーク氏が取り組んできた⽊炭ドローイングは、抽象と具象のはざまを揺れながら、反復するフォーマット、アメリカの定番的なモチーフ、社会的交流におけるパフォーマティビティといった要素を巧みに⽤い、拡⼤化させた人類の様相を表現する。
作品群に⾒られる、薄汚れた顔、レスリング的なイメージを持った⾝体、フリルの布、スピード感のあるストロークといったせわしないビジョンは、強烈なエネルギーを持ったグラフィックノベルやラディカルな断⽚化を試みたキュビズムを思い起こさせる。
⼆枚のパネルで構成された巨⼤なドローイング作品「Mind Over Matter」(2021) では、アメリカの移⺠排斥主義的シンボルの追放や、男性らしさについての神話といったテーマが、落下していくカウボーイの様⼦とともに描かれている。⼀⽅で、「Hello, Stranger」(2021) に登場するのは、髪をカールさせながら「お出かけ」の⽀度にいそしむ⼥性の姿。⼥性の頭や⾝体から発⽣したような渦巻状のカオスな形態の群れ、不協和⾳を告げる不安や不安定さを視覚化したイメージに取り囲まれ、別⼈格へと変化していくような⼥性の姿を表している。
カリフォルニアで開廊し、ニューヨークにも支店をもつBlum & Poe。世界中のアートを原宿で気軽に観覧できる貴重なギャラリーだ。今回、日本初上陸となるパーク氏の個展をお見逃しなく。
Anna Park
Installation view, 2021
Blum & Poe,Tokyo© AnnaPark, Courtesy of the artist, Blum & Poe, Los Angeles/New York/Tokyo
Photo:Katsuhiro Saiki
■概要
アナ・パーク個展
開催期間:2021年9⽉1⽇(水)〜10⽉9⽇(土)
営業時間:12:00〜16:00 ※アポイント制にて開廊中。詳細はギャラリーウェブサイトを参照
開催場所:Blum & Poe(東京)
住所: 東京都渋谷区神宮前1-14-34 原宿神宮の森5F
電話番号:03-3475-1631
公式サイト:https://www.blumandpoe.com/exhibitions/anna_park
>>EDITOR’S VOICE
Blum & Poeから徒歩圏内にあるイベントスペース・UNKNOWN HARAJUKUでは、9月17日(金)〜9月22日(水)の期間で「Daoko むすひむすび展」を開催。Daokoを筆頭に、気鋭のアーティストが手掛ける「古事記」をテーマとした作品が展示されます。興味のある方はこちらにも足を運んでみて。
Text:Arisa Watanabe
ADVERTISING
PAST ARTICLES
【OMOHARAREAL】の過去記事
RANKING TOP 10
アクセスランキング
銀行やメディアとのもたれ合いが元凶? 鹿児島「山形屋」再生計画が苦境