デザイナー坂井俊太が手掛けるブランド「オビューズ(Obvuse)」が、2022年春夏シーズンにデビューする。日本古来の伝統的な職人の知恵と革新的な技術を掛け合わせ、現代の環境や生活に適したオリジナル素材をメインに用いて、軽やかでオリジナリティのあるアイテムを発表。デビューコレクションのヴィジュアルはフォトグラファーのJun Yasui、スタイリストのSohei Yoshida、ヘアスタイリストのナカ カズヒロらが手掛けた。
坂井は文化服装学院で学び、イスティチュート・マランゴーニ(Istituto Marangoni)のロンドン校で修士課程を修了。その後「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」と「バーバリー(BURBERRY)」でウィメンズウェアデザイナーを経験した。帰国後は、国内外のブランドでアウトソーシングデザイナーを務める傍ら、バッグやアクセサリーなどの販売を手掛け、今年7月に同ブランドを立ち上げた。
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ブランド名のオビューズはobviouslyとuseを掛け合わせた造語で「言葉で説明しなくても、使ってもらえば良さが分かる」という意味を込めた。ターゲットは20代半ばから40代をイメージ。ファーストコレクションでバッグにフォーカスした理由として、アパレルに比べて在庫リスクが少なく、ユニセックスで使用できること、セレクトショップなどに卸して販路を拡大しやすいことなどを挙げた。日本でしか作れないものを世界に向けて発信していきたいとの考えから、日本の強みである機屋や織屋で製作したオリジナル生地を全てのバッグに使用。素材や作りにこだわりつつ、手に取りやすい価格帯を実現している。
CORE NETを採用したバッグ
Image by: FASHIONSNAP
デビューコレクションでは、全3カテゴリーのバッグをラインナップする。公式インスタグラム開設時のヴィジュアルに使用されたバッグには、エアコンのフィルターや農業用の網などインダストリアルなアイテムに使われる、経編構造を用いたオリジナル素材「CORE NET」を採用。ナイロンを軸に綿糸を編み込んだもので、配色は昔の漁網から着想を得たカラフルなデザインに仕上げた。価格はポーチバッグが2万7720円で、Mサイズのトートバッグが2万2770円、Lサイズが3万7400円。
CORE CANVASを使用したトートバッグ
Image by: FASHIONSNAP
トートバッグには、ナイロンと麻を組み合わせた特殊構造のオリジナル素材「CORE CANVAS」を使用。軽量かつ丈夫な作りが特徴となっている。バッグの内装にはスエードを採用。1970年代のログキャリーから着想を得て、開口部は大きく使いやすいデザインに仕上げた。価格はスモールが2万9480円、ミディアムが3万1460円、ラージが3万9380円。ミディアムのみショルダーテープが付属する。
GUM LEATHERを使用したバッグ
Image by: FASHIONSNAP
ブラックカラーのバッグには、リサイクルペットボトルを原料とした特殊構造の人工レザー「GUM LEATHER」を採用。無理しない範囲でサステナビリティのアプローチを追求したいという想いから製作した。リアルレザーに似せるのではなく、新たなテクスチャーを追求することでチープに見えない質感を実現。また、建築における張力構造に着想を得た立体マチの構造を取り入れ、口を開けた状態でも安定した状態で使用できるようにした。ハンドル部分は、片方を引っ張ることでハンドとショルダーの両方に対応する。価格はショルダーポーチが1万7600円で、トートバッグSサイズが2万4530円、Mサイズが2万8490円、Lサイズが3万2450円(いずれも税込)。
コレクションの発表周期は春夏と秋冬の年2回を原則とするが、一部のアイテムは継続的な販売を検討。将来的にはバッグ以外のアイテム製作も視野に入れており、日本でしか作れないアイテムを海外に発信することに加えて、業界人やファッションリーダー以外にも魅力を感じてもらえるようなブランドに育てていきたいという。
各アイテムは、2022年2月頃から公式オンラインストアに加えて、J.PRESS&SON’S AOYAMAをはじめとする一部のショップで取り扱う。発売に先駆けて、中目黒のセレクトショップ「ベイス(Vase)」に隣接するギャラリー「gallery BLANC」でポップアップイベントを9月17日から開催し、先行予約を受け付ける。
■Obvuse:公式サイト/公式インスタグラム
■ポップアップイベント
会場:gallery BLANC
期間:2021年9月17日(金)〜9月19日(日)
住所:東京都目黒区上目黒1丁目7-7
イメージヴィジュアル
Image by: Obvuse
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