表通りからは見えない、TOKYOの「今」
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(2021/08/17)
ワタリウム美術館が主催する「水の波紋展2021」が、青山、渋谷、原宿の全27箇所にて開催。2021年8月2日(月)〜9月5日(日)まで。
1995年に開催された「水の波紋95」展が、2021年「水の波紋展2021」として、26年ぶりに帰ってきた。「水の波紋95」展では、アート作品を青山の街に点在させ、普段は歩かない都市の裏側の魅力をみてもらうことを意識しキュレーションを実施したが、 今回の「水の波紋2021」は、変わろうとしている新旧の街並みの狭間にあえて作品を配置するよう試みの展覧会となっている。
オリンピックと同時期に開催ということから展示場所の確保が難しい中、表通りから見えない現在の街の風景と、若手アーティストたちの街への想いを表現した本展示。参加アーティストは、クリスチャン・ボルタンスキー、デイヴィッド・ハモンズ、檜皮一彦、ホアン・ヨン・ピン、ファブリス・イベール、JR、柿本ケンサク、川俣正、フランツ・ウエスト、バリー・マッギー、フィリップ・ラメット、名もなき実昌、坂本龍一、アピチャッポン・ウィーラセタクン、岡由梨子、SIDE CORE、竹川宣彰、トモトシ、UGO、梅沢和木、山内祥太、Yotta、弓指寛治、渡辺志桜里、ビル・ウッドロウ。世界で注目される若手アーティストが勢揃いした。
たとえば、EVERYDAY HOLIDAY SQUADによる「TIME TUNNEL」(2021)は、新国立競技場から500mに位置する空き地(神宮前3-35-5)にて。都市では古い建物が壊され、コインパーキングになり、そして新しい建物が建つという循環がある。本作は、そのようなコインパーキングの「あいだの時間」としての意味に着目し、コロナ禍やオリンピックなど大きな混乱の中で「次の時代への入り口」という意味を持って制作された。同じ空き地内には、鯰による彫刻作品「Paradise」(2021)や、バリー・マッギーによる小さな小屋の作品「無題」(2017)、TOKYO ZOMBIEによる「立入禁止/神出鬼没」(2021)など、多様な世代/国籍/バックグラウンドを持つアーティスト達7組の展示を行う。「社会が通常通りであれば、何か建てられるはずだっただろう」この空き地は、まるで都市にポッカリと空いた穴。特にスケートボードやグラフィティ、または広義の意味で「遊びの場所」をテーマに、周辺環境や社会状況を反映させた作品が設置されている。
そのほかにも、原宿・青山・渋谷エリアの様々な場所で、作品が展示される本展。同じく、ワタリウム美術館の和多利姉弟がキュレーションする「パビリオン・トウキョウ2021」と同様2021年9月5日までの開催となる。「パビリオン・トウキョウ2021」は、建築的で青山通りを中心としているが、「水の波紋2021」では、さらに小道に入りアート作品を1つ1つ訪ねてみてほしい。その際は、たくさん歩くこととなるはずなので、水分塩分の補給と熱中症対策は忘れずに!
<掲載写真>
1.EVERYDAY HOLIDAY SQUAD(SIDE CORE)「TIME GATE」2021、展示場所:会場 神宮前3-35-5 の空地
2.JR(ジェイ・アール)「インサイドアウトプロジェクト」2011、展示場所:渋谷区役所 第二美竹分庁舎 前庭
3.UGO「Persistence of We」2021、展示場所:渋谷区役所 第二美竹分庁舎 3F
4.SIDE CORE「地球 神宮前 空き地」2021、展示場所:神宮前3-35-5の空地。バリー・マッギー「無題」2019、展示場所:クローチェ神宮前ビル 屋上看板に展示。
5.山内祥太「我々は太陽の光を浴びるとどうしても近くにあるように感じてしまう。 」2021、展示場所:第一青山ビル 屋外看板
6.檜皮一彦「hiwadrome type : re[in-carnation]」2021、展示場所:旧港区立児童館奥(三角公園)(撮影:後藤秀二)
7.柿本ケンサク「タイムトンネル」2020,展示場所:ののあおやま
(1〜7撮影:後藤秀二)
■概要
水の波紋展2021
・開催期間:2021年8月2日(月)〜9月5日(日)
・営業時間:11:00-19:00
※一部の会場は開館時間が異なります。
※ 入場料や事前予約が必要な作品がございます。
※ 詳細は公式サイトをご覧ください。
・休日:会期中無休 (ワタリウム美術館は8/9以外の月曜休廊)
・開催場所:東京・青山周辺 27箇所 (岡本太郎記念館、山陽堂書店、渋谷区役所 第二美竹分庁舎、テマエ、ののあおやまとその周辺、梅窓院、ワタリウム美術館とその周辺)
・主催:ワタリウム美術館 (お問合せ:tel:03-3403-3001)
>>EDITOR’S VOICE
街歩きに疲れたら、無理せず、冷たいスイーツでリフレッシュ。今年もオモハラエリアでは、各店こだわりの「かき氷」が登場しています。味はもちろん、アートな見た目のかき氷は、水の波紋展2021巡りのお供にぴったり。「この夏食べたい!表参道・原宿エリアで人気のかき氷13選」をチェックしてみて。
※敬称略
Text:miwo tsuji
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