TSIホールディングスの子会社HYBESが、「エトレトウキョウ(ETRÉ TOKYO)」に続く新D2Cブランド「メクル(MECRE)」を公開した。インスタグラムのフォロワー15万人のインフルエンサーMAIをクリエイティブディレクターに起用し、マニッシュなクールさとカジュアルさをアクセントにしたコーディネートを提案。30代前半をメインターゲットに2022年度に年商3億円、3年後に5億円達成を目指す。
MAIは会社勤務を経て、現在はインフルエンサーとして活動する20代の女性。インスタグラムでのコスメの情報発信が人気を集め、私服の紹介も行っている。過去にブランドとのコラボレーションでアパレル商材の開発に携わったことがあるが、ブランドの立ち上げは初めて。「わたし(Me)らしさを創造する(Create)」をコンセプトに掲げ、MAI自身が好きだという複数の色使いを取り入れた個性のあるコーディネート提案で他のブランドとの差異化を図ったという。
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2021年秋冬シーズンに販売を開始するデビューコレクションでは、アウターやトップス、ボトムスなどウェア40型をラインナップした。今シーズンの目玉商品と位置付けるウールのコートやトレンチコートはバイカラーのデザインが特徴。トップスではビッグセーラーを取り入れるなどトレンドを意識した。展示会でMAIが着用したデニムには黒のペイントをグラデーションで施し、レザーのような風合いにすることでカジュアルすぎないアイテムに仕上げた。サステナビリティへの取り組みとして、リサイクルカシミヤを使ったトップスも製作した。MAIは「カジュアルに見えすぎず、手に取りやすいデザインを追求した。コラボと違ってゼロから服作りに取り組むのは初めての経験で、何度も修正を加えたので大変だったが、服作りの工程はとても楽しめた。展示会でアイテムについての好意的な意見が聞けたのでコレクションに満足している」と振り返り、「幅広い年齢の方に着てもらいたい」と続けた。
展示会で発表したデビューコレクションのアイテム
中心価格はアッパーミドルに相当する3万円。7月30日17時00分から8月2日23時59分までブランド公式オンラインストアで受注販売し、10月頃の配送を予定している。
エトレトウキョウでは新型コロナウイルス感染拡大に伴うデジタルシフトの加速を背景に、売上高が前年同期比10%増と好調に推移しており、HYBESはメクルの運営でエトレトウキョウで得たノウハウを活かしていく。デビューに先駆けて立ち上げたインスタグラムのアカウントは1.2万人がフォローしており、フォロワーの8割が30代前半の女性が占め、また一般向けの展示会は事前予約枠が満枠になったことから、HYBESの中村晋社長は立ち上がりに自信を示した。
今後はブランド独自のスケジュールとして年4回のコレクションを発表していく方針。来年2月までは基本的にオンラインでの受注生産方式に徹底し、反響次第でポップアップや旗艦店の出店を視野に入れる。
■メクル:公式サイト
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