TSIホールディングスの公式サイトより
TSIホールディングスが、2022年2月期第1四半期の連結決算を発表した。緊急事態宣言の発出により全体の約3割にあたる300店舗以上の実店舗が休業を余儀なくされた一方で、第1四半期としてはEC売上高が初めて100億円を突破。特に海外ECが好調で、前年同期比約4.5倍に急成長した。
EC売上高の合計は103億5000万円(前年同期比10.4%増)、EC化率は35.3%だった。国内ECの売上高は94億8000万(同3.3%増)円を計上した。自社EC事業はショップスタッフのデジタル化を推進し、44億4000万円(同14.3%増)に伸長。スタッフコーディネートコンテンツとオンライン接客を強化し、オンライン接客経由によるコンバージョンは通常よりも約30倍以上あったという。
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海外ECの売上高は8億6000万円(346.6%増)、EC化率は39.4%を記録。米国のスポーツ専⾨ECサイト「Tactics.com」や欧州の「マーガレット・ハウエル(MARGARET HOWELL)」がけん引したという。国内外を含む通期のEC売上高は443億円の着地を見込んでおり、今後は「アンドワンダー(and wander)」の越境EC拡大などに取り組む。
連結業績においても、ゴルフウェアブランド「パーリーゲイツ(PEARLY GATES)」やストリートウェアブランド「ハフ(HUF)」などの好調により売上高は342億1000万円(同57.8%増)、営業利益は仕入抑制と販管費削減が奏功して22億7000万円(前年同期から87億1000万円増)と改善し、期初予算を上回った。営業利益に関しては直近5年間で最高益を達成したが、TSIホールディングスの下地毅社長は「我々の顧客層の年代は幅広いが、40〜60代はECより店舗で買われる方が多くいる。店舗閉鎖が起こるとこの客層を取り込めない」とコメントし、新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化していることからアパレルの復調は厳しいと見解を示した。上期は売上高713億円、売上総利益380億円、販管費385億円、営業損益に関しては第2四半期がセールシーズンと端境期が中心となるため5億円の赤字に着地する見通し。
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