空とつながっているような空間に作品が並ぶ
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(2021/06/29)
2021年8月7日(土)までJR原宿駅前のギャラリーBlum & Poe(ブラム&ポー)にて、画家・中村一美の個展が開催されている。
1956年に千葉県で生まれた中村一美は現在、埼玉県日高市を拠点に活動している。美術理論を学んでいた東京藝術大学在学中、「もの派」を代表する美術作家・榎倉康二のもとで美術制作をはじめ、榎倉の強い後押しもあり作品制作へ専念するようになった。40年を超えるキャリアの中で、国立新美術館での大規模な回顧展のほかヨーロッパ、中東、東アジア各地でも展覧会を開催してきた。
Blum & Poeでの3度目の個展となる本展では、これまでほぼ未公開だった紙を支持体とする「絵画作品」、そして1980年以降継続的に取り組んできた「キャンバス作品」のシリーズ群を同時に紹介。2種類の作品を並列的に展示することで作品の中に新たな対話を生み出すという。またコンポジションを構築する過程で連続的かつ反復的な方法論がどのように用いられてきたのかも明らかにする。紙作品には制作日が記されており、日々の制作に向き合う作家の心理的な軌跡も感じることができるだろう。
ギャラリーの大きな窓からは明治神宮の広大な森を望み、まるで空とつながっているよう。そんな開放的な空間で、日本美術界を長きにわたり牽引してきた作家の作品とじっくり対峙してみてほしい。
■画像クレジット
Kazumi Nakamura
Installation view, 2021
Blum & Poe, Tokyo
© Kazumi Nakamura, Courtesy of the artist, Blum & Poe, Los Angeles/New York/Tokyo Photo: Keizo Kioku
■概要中村一美 個展開催期間:2021年6月5日(土)〜8月7日(土)開催場所:Blum & Poe住所:東京都渋谷区神宮前1-14-34 神宮の森5F電話番号:03-3475-1631営業時間:火〜土曜(祝日は閉廊)12:00〜16:00 ※アポイント制にて開廊中。詳細はギャラリーウェブサイトを参照
>>EDITOR’S VOICEBlum & Poeは1994年にアメリカ西海岸・サンタモニカで誕生。創業者の一人であるティム・ブラムは日本にゆかりが深く、90年代初頭には東京に住んでキュレーター、ディーラーとして活躍していたのだとか。日本の現代アートへの強い関心と結びつきもまた、本ギャラリーを彩る個性のひとつとなっている。
※敬称略
Text:Natsuno Aizawa
INFORMATION
住所 東京都渋谷区神宮前1-14-34
電話 03-3475-1631
営業時間 火〜土曜(祝日は閉廊)12:00〜16:00
※アポイント制にて開廊中。詳細はギャラリーウェブサイトを参照
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