人間性に焦点をあてたテーマも追求
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原宿の中心部、キャットストリートの入り口にあるアートギャラリーThe Massで2021年5月29日(土)〜6月27日(日)まで、ニューヨークを拠点とするキュレーター、マット・ブラック氏との共同企画展「I Care Because You Do」を開催する。
15名の国際的なアーティストを招聘することで、アーティスト、作品、そして展示空間の間に特有の対話を生み出していく企画展。その出発点となる作品は、ダン・フレイヴィンによる街のネオンをイメージしたマルチカラーの作品「untitled(toVirginiaDwan)2」だ。ダン・フレイヴィンは1960年代にミニマリスト運動を主導し、光そのものを作品に用いたアーティストである。2017年にはエスパス ルイ・ヴィトン東京にてエキシビションを開催した。市販されている蛍光灯を用いるフレイヴィンの作品は、身近でありながら環境との関係性について異なる角度から再考させ、環境全体の作品化=『ライト・アート』として提示している。
ダン・フレイヴィンのほか、現代社会を反映した複雑で幾重にも重なる系譜を、作品で示すとともに物質的な性質だけではなく、人間性に焦点をあてたテーマも追求。テクノロジー、消費、ジェンダー、人種など、あらゆる現代社会に一貫する潜在的なプロセスを検証する展覧会となっている。
シンプルで幾何学的なコンクリートのミニマリズムに溢れる空間の中、展示作品とのコントラストによって、文化の中心地である都市の共通点やつながりを感じとることができるのではないだろうか。
※敬称略
■クレジット
画像1
Dan Flavin, untitled (to Virginia Dwan) 2, 1971, blue, yellow, pink, and red fluorescent light
© Stephen Flavin / Artists Rights Society (ARS) / New York. Courtesy David Zwirner
画像2
Sayre Gomez, Boy Painting #2, 2021, Acrylic on canvas
©Sayre Gomez
Courtesy Sayre Gomez and Francois Ghebaly
画像3
Sterling Ruby, DRFTRS (7260), 2020, Collage, paint and glue on paper
©Sterling Ruby
Photo by Robert Wedemeyer. Courtesy Sterling Ruby Studio and Taka Ishii
■概要
「I Care Because You Do」
会期:2021年5月29日(土)〜6月27日(日)
開催場所:The Mass
住所:東京都渋谷区神宮前5-11-1
開館時間:12:00〜19:00
休館日:火曜日・水曜日
>>EDITOR’SVOICE
アート鑑賞して心が豊かになったら、その余韻とともにお腹も満たしたくなる。The Massからほど近い路地裏の「麺散」のうどんは絶品。併設されたフードトラックで販売されているだし巻きドッグも昨今のテイクアウト需要の高まりとともに根強い人気を誇る。都市とアートの関係性に思いを馳せつつ頬張りながらの街歩きも粋である。
Text:Tomohisa Mochizuki
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