清竜人
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シンガーソングライターの清竜人が、自身初のファッションブランド「エラネスポワール(ELANESPOIR)」を立ち上げた。清が中心となって結成したチームによるクリエイターズブランドとして位置付け、コレクション毎に様々なクリエイターが参画してアイテムを展開。ファーストコレクションとなる2021年秋冬コレクションは、大阪文化服装学院在学時に「2019 Tokyo New Designer Fashion」や「7th Asia Fashion Collection」など国内外のアワードを受賞し現在はここのがっこう在学中のデザイナー岡本龍星がデザインを担当した。
清は1989生まれ大阪府出身。2009年にシングル「Morning Sun」で東芝EMIからメジャーデビューデビューし、一夫多妻制アイドルグループ「清竜人25」や「清竜人TOWN」といった活動のほか、ももいろクローバーZやでんぱ組.inc、堀江由衣、上坂すみれ、中島愛など様々なアーティストへの楽曲提供を行ってきた。また、舞台音楽監督やプロデュース業、俳優、ナレーターなど幅広いジャンルで活動している。
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「私自身がこれまでプロジェクト毎に全てのヴィジュアルをドラスティックに変えていくというスタイルを取っていて、ヴィジュアル面でも自分自身がイニシアチブを持って活動してきました。アーティストとして洋服を着ることや、製作してもらうことが増えてくる中で自分自身が主体となって洋服に関わることへの興味が増してきたことも影響しています」
デビューから10年以上が経った昨年、自身の会社JOHN・L・FLY 合同会社を設立。音楽活動をひとつの事業として位置付けており、コロナ禍で活動に制限がかかる中で新しいことに挑戦したいという想いから音楽活動に続く新たな事業としてファッションブランドの立ち上げを決めた。
デビュー以降、作品毎にテイストを大きく変貌させてきた清のスタイルはブランドにも反映される。清がクリエイティブディレクターとしてシーズンのコンセプトを決め、デザイナーをはじめとしたクリエイターがコンセプトに基づきコレクションを展開していく。
「クリエイターとして感じているのが、一人で作れるクリエイティブの範囲は自分が思う以上に限られていて、全く違うものを作っているつもりでも対外的に見ると些細な変化でしかないということは往々にしてあると思っていて。コンセプトやプロダクト制作、プロモーションといった川上から川下まで私がイニシアチブを持って活動する根源は崩さずに、デザイナーをはじめ、映像作家や写真家など関わるクリエイターを流動的に変えていくことで、コレクションの幅が広がるのではないかなと感じています」
ブランドのコンセプトは「ファッションプロダクトをアートや作品に。希望に満ちた萌芽とともに。」。ブランド立ち上げに携わった核となるチーフマネージャーと、マーケティング担当は清の中学校時代の同級生で、ブランド名は3人が通っていた中学校のクラス名「ELAN」(=フランス語で生命の躍動)と「ESPOIR」(=希望)を組み合わせた造語に由来する。ターゲット層はクリエイションやアートに関心のある30〜50代に設定した。ファーストコレクションでは、20代の新進気鋭のクリエイターを中心に約30人でチームを編成。10代でエンターテインメント業界への門を叩き、「上の世代から学ぶことも多かった」という清の体験から若手クリエイターによるチームを清が総括することで、新しい作品を生み出すケミストリーを期待するという。
「私自身が30代になり、時代を代表する音楽を作っているのは10代や20代の若い世代に多いと感じていて。これからのシーンを作っていくのは若い世代の人たちなので、若くて才能はあるけれど自分自身をコントロールできていない人を、私が培ったキャリアを活かしてチームに編成し新しいクリエイティブを作っていくことで、面白いものができるんじゃないかと思っています」
ファーストコレクションのテーマは「ソーシャルダンス」。コロナ禍のソーシャルディスタンスによって人と人との距離感を意識し、間に生まれる空間を「アート」として捉えアイテムに落とし込んだ。メンズのジャケット(25万8500)やトラウザーズ(11万9900)、シャツ(8万2500)、ウィメンズのコート(24万5300円)とツイードのワンピース(26万4000円)、シャツワンピース(15万1800円)、ユニセックスのTシャツ(4万4000)のフォーマルな装いを意識した計7型をラインナップ。社交ダンスの衣装をコロナ禍のステイホームによるムードに合わせてゆったりとしたシルエットに仕上げ、ソーシャルダンスから連想した愛のモチーフのハートや花の刺繍などをあしらった。デザインのディレクションをはじめ、生地選びなどにも清が携わったという。ファーストコレクションは公式オンラインサイトや受注生産をメインに展開し、今後は百貨店などへの卸販売を予定している。
「音楽活動を10年以上継続してやってきましたが、同時期にデビューした人たちの多くが辞めていく中で、改めてメジャーシーンでコンスタントに作品を出し続けられることの大事さに気づきました。アーティスト活動も色々なスタイルで取り組んできて挑戦することの恐れはないので、品質は担保しつつフォーマルやカジュアル、モードなどその時々に合ったスタイルで作品を発表し、評価されるブランドを目指したいです」
次回の春夏シーズンには薄手のサマーニットなどオリジナルテキスタイルの開発にも取り組む。売上規模など数値的な目標は現在未定だが「まずは10年続けることを目指す」という。
■エラネスポワール:公式サイト
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