一言で転職マーケットと言えど、実はエリアによっても大きく傾向が異なることはご存じでしょうか?そこで今回は、西日本(関西・中部・九州)エリアの最新マーケットについてご紹介します。西日本エリアでのご支援実績が豊富なメンバーが、リアルな実情をお話します。
編:みなさんこんにちは。今回は、関西・中部・九州エリアの転職事情について、話を聞いていきたいと思います。まずは簡単にみなさんの自己紹介をお願いいたします。
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東:キャリアアドバイザー(米国CCE公認 GCDFキャリアカウンセラー)の東(ひがし)です。
愛知県在住東海エリアの転職支援および西日本エリアのマネジメントを担当しています。
清水:営業の清水です。
関西オフィスに在籍し、関西エリアを中心に、西日本エリアの営業を担当しています。
山村:キャリアアドバイザーの山村です。
キャリアアドバイザー・営業どちらも経験し、現在は幅広く全国、特に福岡エリアのご支援に注力しています。
高木:キャリアアドバイザーの高木です。関西エリアを中心に、販売職、企画職、営業職を中心など若手からベテランの方まで幅広くサポートさせていただいています。
注目エリアは百貨店・ショッピングビルのリニューアルが続く福岡!
関西×川上職・営業職も求人が動いていてチャンスあり!
編:ではさっそくですが、直近の西日本エリアの求人動向はいかがでしょうか?
東:今、クリーデンスが “アツいエリア” として注目しているのが、福岡です。特に、外資・ラグジュアリーブランドの販売職で求人数が増えています。
編:福岡!なぜ求人が増えているのでしょうか?
山村:いちばんの背景は、岩田屋のリニューアル、博多阪急の増床など、百貨店のテナントが大きく動いたことです。新規出店するブランドがスタッフを募集する。そうすると他のブランドから転職する人が発生し、人が抜けたブランドが欠員補充のため、人材を募集する…というサイクルが生まれています。
編:百貨店やショッピングビルのリニューアルは人が動きやすい要因になりますよね。
山村:加えてファッションビルにおいて、コロナ禍の影響による店舗の入れ替えが発生し、それに伴う求人も発生しています。一定規模の都市には見られる傾向ですが、福岡においては特に「福岡初出店」など、攻めの姿勢で展開しているブランドが見受けられます。
編:なるほど、ローカルならではのニーズですね。福岡が注目エリアとのことですが、それ以外のエリアではいかがでしょうか?
高木:少し珍しい傾向ですが、沖縄で以前よりも外資ラグジュアリー案件が増えている印象です。
編:インバウンドをはじめ、観光客が減ってしまっている中で意外な印象を受けました。
高木:募集背景は求人ごとに異なりますが、多くのお客さまに対応して売上を作っていく接客スタイルから、一人ひとりのお客さまへのサービス力を高めていく接客スタイルに変えていく、という傾向が想定されます。
編:確かにウィズコロナの接客サービスの変化は採用にも影響しそうですね。では、西日本最大のマーケット、関西はいかがでしょう?
清水:卸営業の求人が増加傾向で、経験3~8年くらいの中堅クラスが不足しており、組織バランスを鑑みて採用に踏み切る企業が増えています。そのような企業の場合、数年程度の経験でも採用にいたるケースが多いので、特に若手の方はチャンスだと思います。
編:それは増員ですか?
清水:はい。まだまだ厳しい状況ではありますが、マーケットを見ながら攻め時にちゃんと攻められるよう増員しておきたい、という声をよく伺います。また、デザイナーやパタンナーなどの川上職は、2月以降、既存スタッフの産休や時短勤務などによる欠員補充に伴う求人が増えました。
編:クリーデンスでも、時短勤務を希望される求職者の方が増えています。ライフステージに合わせた働き方は今後もニーズが高まりそうですね。
清水:そうですね。ニーズに合わせて制度化など整備が進んでいる企業も増えていると思います。
高木:関西は、新ブランドの立ち上げに伴う求人も増えています。企業が展開する既存ブランドとは異なるゾーン・テイストのノウハウを持っている即戦力が欲しい、というご要望をいただきます。
清水:コロナ禍で消費行動が変わり、既存ブランドの売上が厳しくなってしまったため、EC×ヤングゾーンの組み合わせで、売上の柱を増やしたいというのが採用背景です。ターゲットゾーンに近い年代を求めるケースが多く、SNSへの親和性などを口にする企業も多いですね。
オンライン面接の普及により、応募・面接しやすくなっている反面、
応募が殺到し、面接まで1か月待ちの人気求人も
編:西日本の主要エリアにおける求人動向について伺ってきましたが、応募・選考における変化はありますか?
山村:地方都市の場合、これまでは面接官の出張ベースで選考会が行われ、その日に合わせた応募が必要なケースが多かったのですが、オンライン面接が普及したことで、フレキシブルに面接が組まれるケースも増えてきました。そうした企業ごとの選考スタイルやスケジュールを把握することで、チャンスは増えると思います。
編:なるほど、これは地方都市ならではの変化ですね。ほかはいかがでしょうか?
高木:選考スケジュールに開きが出るようになってきました。オンライン面接を導入する企業が増え、面接調整がしやすくなった半面、応募が殺到している企業に関しては、必然的に選考ハードルは上がりますし、面接も順番待ちで時間が掛かります。同じタイミングで複数の求人に応募したとしても、面接調整に1ヶ月以上の開きが出る、ということが以前よりも増えた印象です。
編:できれば足並みそろえて選考に進んで比較したい求職者にとって、スケジュールのコントロールがしにくいのは大変ですね。
高木:おすすめは、クリーデンスのようなエージェントを活用すること。企業や求人ごとの選考スピードの情報が把握しやすくなります。お一人で転職活動していると、企業から連絡がないと不安になってしまいますが、エージェントを利用すれば、私どもが企業の状況をできる限りお伝えできるので、ご安心いただけると思います。
山村:複数のエージェントを利用されている方も多いと思いますが、その中でもメインエージェントを決めておくと、スケジュール管理がよりしやすくなるでしょう。
マーケットに左右されず、自分軸で今後のキャリアを進めようと考える方が増加
編:今度は求職者の動きを聞いてみたいと思います。
高木:このような(コロナ禍の)状況なので、手に職を付けたいという志向性が高まっています。「これから産休に入るが、安心して復帰できるよう、勉強していたほうが良いことは何だろう?」「ECの仕事にチャレンジしてみたいけど何から手を付けたらいい?」などのご相談が増えています。
編:新しいチャレンジをしたいという方には、どのようなアドバイスをされていらっしゃいますか?
高木:即戦力を求める企業がほとんどなので、転職によってゼロから新しいことにチャレンジできる機会は多くありません。転職活動において、まずは現時点でのご自身の強みを活かしていただく大切さをお伝えしています。たとえば販売経験が3年ある方は、まず販売職として転職した上で、転職先で「やりたいこと」へのチャレンジの機会を伺っていく…という具合です。
編:ほかによくいただくご相談はありますか?
山村:ご相談ではないのですが、「あのテナントで△△(ブランド)の求人募集をしていると聞いたのですが、求人ありますか?」という情報収集系のご連絡をいただくことが多いですね。テナントのリニューアルが多い福岡にその傾向が強いです。東京などと比べると限られたマーケットなので、情報が広まるスピードの速さを感じます。
編:同規模エリアの名古屋も同じような傾向はありますか?
東:名古屋はあまりなく、私どもからご提案させていただくことがほとんどなので、エリアごとの特性はありそうですね。また、名古屋ではハンティング会社からお声がけいただいたのですが…というご相談をいただくケースが少し見られています。
編:ハンティングとエージェントの違いについて、改めて説明してもらえますか?
東:ハンティングは、企業からの依頼を受けたヘッドハンターが、企業ニーズを満たすスキル・経験を持つ人に「このブランドに応募しませんか?」とアプローチし、希望が叶うものであれば応募・選考と進んでいきます。希望する企業・ブランドであれば最短距離で転職できる可能性があるので、利用価値はあると思います。一方、いくつかの企業やブランドの求人を見ていろんな可能性を考えたい、書類や面接準備の相談もしたい、という方にはエージェントがおススメです。
編:ご自身の志向性に合わせてサービスをうまく使うことが大切だと…
東:そうですね。ハンティングサービスを通じて応募したものの、準備不足でうまく自己アピールができず、結果に繋がらなかった…もっとしっかり考えて準備すれば良かった…というご相談をいただくことも少なくありません。何のサービスを利用するにしても、どんなサービスなのか?を理解しておくことで、うまく活用して後悔なく転職活動を進められると思います。
編:転職成功している方の傾向はいかがでしょうか?
東:名古屋はデザイナーやパタンナーなど川上職の方で転職成功する方が増えています。傾向は大きく2つあり、ひとつは名古屋だけではなく、大阪や東京の企業にも積極的に応募される方。もうひとつは、この1年間の中で一度ご相談をいただき、現職を継続しながら様子を見ていた方が転職を決意された方です。
編:直近で積極的に転職活動されている方が増えた背景は何でしょうか?
東:ウィズコロナのマーケット感を肌で感じて心の変化があったり、ご自身の考えが整理されたりした方が多い印象です。そういう方は軸がしっかりしているので、転職成功しやすいのかな、と感じています。
高木:関西でも、まだまだコロナ禍が収束しそうにない状況を肌で感じながら、「様子を見ていたが、マーケットに左右されず、自分軸で今後のキャリアを進めよう」という方が増えました。そういう方は、現状の不安や心配よりも、ご自身の可能性を広げたい、というポジティブな気持ちで活動されるので、企業からの評価も高くなりやすいのではないかと思います。
東:コロナ禍の是非に関わらず、転職活動する上で大切なマインドだと思います。
山村:こういうご時世だからこそ、適切に情報収集することで、転職成功の可能性は上がると思います。興味のある企業やブランドの状況が知りたい、という気持ちでご相談いただく方は、うまくその情報を活かして活動できている印象があります。今は熱意・情熱だけではうまくいかないので、ある意味で、戦略的に進めることも大切です。
まずは気軽に相談し、情報収集を始めてみることが、これからの第一歩に
編:最後に、今後の働き方やキャリアについて考えている方々に向けて、メッセージをお願いします。
清水:特にコロナ禍においては、即戦力重視というメッセージになりがちですが、エリアや職種によっては、中長期的な活躍が見込める方であれば、数年程度の経験でも十分にチャンスはあります。タイミングによって増える求人の傾向なども異なりますので、まずは情報収集やご相談からスタートしていただくと良いんじゃないかと思います。
山村:クリーデンスのようなエージェントは、ウェブサイトなど表には出していない情報がたくさんありますので、それを聞くだけでもサービス利用する価値はあると思います。ちょっと敷居が高い…と言われることもありますが、誰かに話を聞いてもらいたいな、くらいの気持ちで、ぜひお気軽にご相談ください。
高木:個人的な考えですが、転職する・しないに関わらず、キャリアのメンテナンスも兼ねて、定期的に、普段身近にいない人と話をすることをおすすめしています。それによって、きっとこれからの仕事との向き合い方や、充実度が変わってくるはず。そしていつか、転職が選択肢に挙がってきたときには、ご自身にとってベストなタイミングで動き出すことができると思います。そんな「キャリアの人間ドック」のような気持ちでエージェントをご利用いただくのがおすすめです。
東:このご時世、すぐに「転職したい!求人を紹介して!」という方ばかりではなく、会話の中で少しずつご自身がこれからどうしていきたいかを考え、数か月、半年考えて転職を決意する…という方もたくさんいらっしゃいます。その間に情報収集するも良し、何度かお話させていただくのも良し、まずはご相談からスタートすることで、きっと色んなお気持ちの変化があると思います。世の中の変化を捉えながら、ご自身のタイミングで動けるよう、お手伝いいたします。
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