ケリング公式サイトより
ケリングが、フランス発の中古ブランド品マーケットプレイス「ヴェスティエール コレクティブ(Vestiaire Collective)」に出資したと発表した。ケリングに加えて米国の投資会社タイガー・グローバル・マネジメントなど数社が投資を行い、ヴェスティエール コレクティブは総額1億7800万ユーロを調達。ケリングは同社の株式5%を保有し、同社の取締役会に名を連ねる。
ヴェスティエール コレクティブは2009年10月にパリで誕生。出品数は毎週4万点を超え、小売価格から30〜70%オフの価格で取引されている。現在は世界50ヶ国でサービスを展開し、2020年5月時点でユーザー数は900万人超。業績は好調で、2020年度の取引量は前年比で100%以上増加した。
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ケリングが発表した資料によると、ファッション業界のリセールビジネスは過去3年間でミレニアル世代やZ世代の消費者を中心に急成長しており、新型コロナウイルスの流行を機に市場規模の拡大がさらに進んでいるという。個人のクローゼットに占めるリセール品の割合は2023年までに27%に増加し、市場規模は2025年までに600億ドルを超えると予測されていることから、ケリングもリセール市場に注目。傘下の「グッチ(GUCCI)」は2020年10月に中古品販売プラットフォーム「ザ・リアルリアル(The RealReal)」とのパートナーシップ契約を締結し、中古品アイテムの販売を開始した。
ヴェスティエール コレクティブにおいては、ブランドが承認するアイテムを販売する新プログラムに「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」が今年2月から参加している。フランソワ=アンリ・ピノーCEOは、今回の出資について「ラグジュアリーアイテムのリセール品は特に若いお客様の間で、リアルで深く根付いたトレンドとなっています。私たちはそれを無視するのではなく、この機会を捉えてお客様に提供する価値を高めると共に、より革新的でサステナブルな実践ができるよう、業界の未来に影響を与えていきたいと考えています」とコメントした。
ケリング公式サイトより
「アレキサンダー・マックイーン」2020年春夏ショーのフィナーレ
Image by: Chris Moore / Catwalking.com
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