スマートフォンの性能が年々向上するにしたがって、今ではストレスなくモバイルで動画を楽しめるようになった。アジャスト株式会社は、2020年のストリーミングアプリのデータから最新トレンドを読み解く「モバイルストリーミングレポート2021」を発表した。
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同レポートでは、日本・米国・英国・ドイツ・トルコ・シンガポール・韓国・中国で8000人の消費者を対象に行った調査データを解析し、ストリーミングに関する各国・全世代のユーザー動向をグラフを用いて解説している。
あらゆる国や世代で利用率が増加
着目したい点は中国とトルコのユーザーだ。両国ともに9割以上のユーザーが、毎日〜週1回の頻度でスマートフォンからストリーミングを行っていると回答している。一方で、先進国である米国は約7割、日本は約6割、英国は5割未満に留まった。
世代別の視聴時間はどうか。本レポートからは、ミレニアル世代(1980年代序盤から1990年代中盤までの生まれ)は、モバイルストリーミングの視聴時間が最も長いユーザー層であることがわかった。セッションあたりの平均視聴時間は90分以上で、それに続くZ世代(1990年代半ばから2000年代序盤までの生まれ)は90分を少し下回る結果になったという。
意外な点は、55歳以上のユーザーだ。視聴時間は短いものと思われたが、セッションあたり平均視聴時間は65分と、この層でもストリーミングを利用する時間が確実に増えていることを示している。
また、モバイルストリーミングサービスへの消費額が最も高いのは韓国で、ひと月あたり42.68ドルだった。米国・英国・日本の32〜34ドルの月間消費額を上回り、調査対象国中でも突出した金額となったことが興味深い。
消費パターンのシフトは加速
アジャスト社のリードプロダクトストラテジストであるハイスベルト・ボルス氏は「世界の全世代の消費パターンがモバイルストリーミングへと劇的にシフトするなか、モバイルストリーミングは広告主にとって多くの可能性にあふれたチャネルとなった。(中略)どのようなキャンペーンが最も高い成果をもたらすのかを理解することで、ロイヤリティと顧客生涯価値の高い、大規模なユーザーベースを構築できる可能性が無限に広がります」と述べ、あらためてモバイルストリーミングの重要性を強調した。
新型コロナウィルスの感染拡大をきっかけに、消費者がオンデマンドの娯楽をこれまで以上に求めるようになり、ストリーミングサービスの利用率は爆発的に増加している。消費パターンのモバイルへのシフトは、今後ますます加速していきそうだ。
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