「肌評価 AI」による可視化例
Image by: 花王
花王が、AI技術のディープラーニングを用いて肌の質感を可視化する「肌評価 AI」を開発した。化粧感や化粧くずれの程度などを客観的に評価できる。
同社は、ディープラーニングのモデルに年齢ではなく「素肌らしさ」など肌のさまざまな見た目印象を評価するように学習させることを考案。AI評価に髪、眉、唇などの情報が影響することを避けるために、もとの顔画像から小領域を切り出した「肌パッチ」を用いることで肌以外の要素を極力排除した。パッチサイズは8.9×8.9mm、17.8mm×17.8mm、26.7mm×26.7mm、44.5×44.5mmの4サイズを用意し、20~70代の日本人女性269人の素肌と化粧肌を撮影したところ17.8mmの肌パッチの精度が最も優れていることが判明。また、20~70代の日本人女性512人のベースメイク塗布前後の画像を撮影し、17.8mm四方の領域を切り出して計4万3897枚からなる画像をAIに学習させたところ、1枚1枚の肌パッチが素肌であるか化粧肌であるかの判別を92.7%の精度で成功した。
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今回構築した手法は、肌パッチデータセットや学習方法を調整することで、化粧くずれが鼻、頬、額といった皮脂が出やすい部位から進行することをはじめ、化粧持ち効果を狙って設計した化粧下地が皮脂による化粧くずれを低減させていることを容易に画像化する「化粧くずれ度評価AI」などに応用可能。今後はAIの改良を進め、評価項目の範囲を広げるとともに、肌実態調査や化粧品の商品評価に活用することで、より魅力的な化粧品開発をおこなっていくという。
「肌評価 AI」による可視化例
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