10. 横山裕一 絵画
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犬山:この絵画は美術家の横山裕一さんの過去作品を元にリソグラフという印刷方法で刷っていて、レプリカみたいなものですね。
F:どちらで購入されたんですか?
犬山:渋谷パルコで開催されていた個展で見つけました。今年は新型コロナウイルスの影響で在宅時間が長かったので家に絵を飾りたくなったこともあり、ファンになってから20年以上経ってついに横山さんの作品を購入しました。
F:20年以上も前から横山さんのファンだったんですね。
犬山:漫画雑誌「コミック・キュー(COMIC CUE)」(1994年創刊、現在は休刊状態)で横山さんの連載作品を見てからずっと好きなんです。初めて漫画を見た時は衝撃を受けましたね。直線的な作風とか、キャラクターのなんとも言えない表情とか、「ドドドドド!」などのオノマトペで埋め尽くされたコマ割りとか...こんな型にはまらない表現方法があるのかと。雑誌ではモノクロでの掲載でしたが、その後カラーの作品も拝見して「こんなカラフルで美しい色合いだったのか!」とさらにびっくりしました。
F:この絵画でも"横山ワールド"が広がっていますね。ちなみに何が描かれているのでしょうか?
犬山:買っておきながらなんですが、私もわかりません(笑)。1人はポーズをとって写真を撮っていて、もう1人は竹刀か剣のような物を持っていて、警官のような人を斬ろうとしている...? でもこの色合いといい、何を考えているか分からない表情といい、やっぱり横山さんにしか作れない世界観だと思います。
F:横山さんは海外でも評価されていますね。
犬山:コミック・キューでの連載後にフランスで売れて、そこから逆輸入的に日本でも注目されるようになったみたいです。伊勢丹新宿店本館の「エルメス(HERMÈS)」がリニューアルした時にウィンドウディスプレイを担当されたり。コミック・キュー時代から好きだった身からすると、逆輸入ではなく、先に日本でヒットするような土壌があってほしいなと思います。
今年を振り返って
F:今年の買い物は例年と比較して何か変化はありましたか?
犬山:今年はいつもよりたくさん買った気がします。外出の機会は減りましたが、ラッキーなことにリモートでもテレビ出演があったので、それを理由に服を買う量が増えたのかな。今思うとストレス発散で買っていた節もあったかもしれません。普段だったら躊躇して買わなさそうなものを買っていたりするので。
F:ちなみに、失敗した買い物もあるんでしょうか。
犬山:もちろんありますよ。自分が着られるかどうかをあまり考えずに、作品としてその服に"萌え"るかどうかで買っちゃうので、全く似合わないとか、サイズが合わないとかはザラです。
F:ベストバイのお話を聞いて買い物上手の印象があったので意外でした。着られない服はどうするんですか?
犬山:飾っておいてもいいんですけど、友人にあげています。"萌え"で買った服に限っていいお値段がすることが多いのですが、売ってしまうのもなんだか嫌ですし。あげた子が着こなしてくれるのを見ると、これがまた嬉しくて。今年は買った物がいつもより増えたと言いましたが、人にあげることも多かったのでクローゼットは全体的にスッキリしたんですよ。
F:買う服の好みも変わりましたか?
犬山:昔は「服からパワーを借りたい」という気持ちがあったので、原色を使ったものやデコラティブな服をよく買っていたんですが、今年はなんとなく自分自身にパワーがついてきたように感じていて。わかりやすくデザイン性のある物ではなく、シンプルだけどディテールが凝っている服を着ることが増えたと思います。
F:来年はどんなお買い物がしたいですか?
犬山:デザインの好み以外に、サステナビリティやトレーサビリティをもっと考慮して服を選んでいこうと思っています。生産過程で人権侵害や環境破壊を助長するようなことがあると、心から楽しめないですし。取り組みや姿勢に共感できるブランドを応援したいなと思っています。
■犬山紙子
1981年大阪府生まれ。仙台でファッション誌の編集者を経てイラストエッセイストになる。著書は「私、子ども欲しいかもしれない。」や「アドバイスかとおもったら呪いだった」など計14冊。近年はTVコメンテーターとしても活躍している。
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