バックドロップ公式サイトより
リムジンインタナショナルが運営する渋谷のアメカジショップ「バックドロップ(the BACKDROP)」が、12月25日をもって直営店を閉店すると公式サイトで発表した。43年にわたって営業してきた店舗に幕を閉じ、今後はオンラインショップのみを継続するという。
バックドロップは1977年2月に渋谷ファイヤー通り沿いの宮下ビル2階にオープン。1980年代中旬から1990年代に流行した渋カジを象徴するショップとして知られている。2014年9月にビルの老朽化に伴い、路面店としてコルネット通りに移転。計43年にわたって渋谷でアメリカンカジュアルスタイルの提案を続けている。渋カジの歴史と変遷を記録した「渋カジが、わたしを作った。」の著者でファッションジャーナリスト増田海治郎氏によると、チーマーの制服的存在だった「バンソン(VANSON)」の革ジャンはバックドロップと、原宿プロペラ通りの由来にもなったショップで同社が運営していた「プロペラ」がブームに火を付けたといい、「あの頃のバックドロップ、プロペラを超えるアメカジショップに出会ったことはない」と評している。
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閉店の理由について同社は「新型コロナウイルス感染症による経営難で営業を続けることが困難と判断したため」としており、店舗の閉店後はオンラインショップでの商品ラインナップを拡充させる予定だ。
増田氏は「渋カジを代表するショップで健在なのは、原宿キャシディのみになってしまった。今はまたメイドインUSAの服も注目されるようになり、アメカジを現代的に解釈した素晴らしいブランドがたくさんあるので、オンラインストアでは従来のファンが歓喜し、若い世代を惹きつけるようなセレクトをしてほしい。そして、いつの日か小さくてもいいから渋谷に戻ってきてほしい」とコメントしている。
■the BACKDROP:公式サイト
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