ファーフェッチ公式サイトより
ファーフェッチ(Farfetch)が、中国のEC大手アリババグループ(以下、アリババ)とリシュモングループ(以下、リシュモン)とラグジュアリーのデジタル事業を加速するためのグローバルパートナーシップを締結した。アリババとリシュモンはファーフェッチにそれぞれ3億ドルずつ(総額6億ドル)投資するほか、ファーフェッチが新たに設立したFarfetch China Joint Venture(ファーフェッチ中国合弁会社)の株式25%を2億5000万ドルずつ(総額5億ドル)投資することで取得。パートナーシップの締結により各社の専門知識と広範なリーチを活用し、デジタルとリアルの領域をシームレスに統合することで次世代のラグジュアリーリテール実現を目指すという。
パートナーシップによりファーフェッチは、アリババが運営する「Tmallグローバル」、ラグジュアリーECサイト「ラグジュアリー パビリオン(Luxury Pavillion)」、オンラインショッピングモール「天猫(Tmall)」内のラグジュアリー商品専用アウトレット部門「Luxury Soho」にラグジュアリーショッピングチャンネルを開設。これによりファーフェッチは現在アリババのサービスを利用する約7億5700万人へのリーチが可能になり、ファーフェッチに出店するラグジュアリーブランドの市場拡大に貢献できるという。
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アリババとリシュモンは2018年に戦略的パートナーシップ契約を締結しており、リシュモン傘下のユークス ネッタポルテ グループ(YOOX NET-A-PORTER GROUP)が展開するファッションECサイト「ネッタポルテ(Net-A-Porter)」と「ミスターポーター(MR PORTER)」の中国版モバイルアプリ開発などを手掛けてきた。2社はファーフェッチとの連携により高級ブランド向けに新たなサービスを提供するための追加の機会を模索するという。また、パートナーシップのオプションには、Farfetch China Joint Ventureの設立から3年目以降に2社が株式の24%をさらに購入する権利が含まれている。
アリババの会長兼CEOダニエル・チャン(張勇)氏は「中国のラグジュアリー市場は、2025年までに世界のラグジュアリーカテゴリーの売上高の半分を占めると予想されており、何億人ものデジタルネイティブな若い消費者で構成されている。ファーフェッチと提携し、リシュモンとの既存の関係を強化することで、世界のラグジュアリー小売業界のデジタル化を加速させ、消費者のためのラグジュアリーショッピング体験を変革していく」とコメント。なお、同社は今回の投資に伴い、ファーフェッチの取締役1人を指名する。
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