2種類のモノクロ作品をインスタレーションとして再構築
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2020年10月16日(金)〜11月21日(土)、キラー通り近くの裏路地にある「MAHO KUBOTA GALLERY」にて、写真家・長島有里枝の個展「B&W」が開催される。
長島有里枝は家族やジェンダーをテーマに写真作品やインスタレーション作品を発表する写真家。1993年、武蔵野美術大学在学中に自身の家族のヌードを題材にした写真作品が「アーバーナート#2」展でパルコ賞を受賞しデビューした。
近年は東京都写真美術館での大規模な個展を筆頭に美術館での展覧会が続いていた彼女。MAHO KUBOTA GALLERYでの個展は4年半ぶりとなる。
本展に並ぶのは、長島が暗室に入り自らの手でプリントした2種類のモノクロ作品。自身の祖母から引き継いだ大量の押し花を印画紙の上に並べて制作した8×10のフォトグラム作品と、木板に写真用感光剤を塗布しプリントした風景作品だ。いずれも発表済みの作品ではあるが、今回は新たな構成のもとインスタレーションとしての展示に挑戦。通常は写真を額に入れず直接壁に貼ることが多いというが、本展では作品と観客を隔てるレイヤーのようなものを設置するのだそうだ。
長島は、暗室のバットの中で印画紙に写真を焼き付けていく作業を「単なるイメージだと思われているものを世界に存在する物質に置き換える」プロセスだと表現している。様々な「接触」を避けざるを得ない日常、加速するデジタルデータの大量消費。そんな世界で日常を送る私たちは、アナログに生み出されたモノクロ作品から何を感じるのだろうか。
※敬称略
■概要
長島有里枝 個展「B&W」
開催期間:2020年10月16日(金)〜11月21日(土)
開催場所:MAHO KUBOTA GALLERY
住所:東京都渋谷区神宮前2-4-7 1F
電話番号:03-6434-7716
開廊時間:12:00~19:00
休廊日:日・月曜、祝日
入場料:無料
>>EDITOR’S VOICE
MAHO KUBOTA GALLERYから徒歩5分ほどの「ワタリウム美術館」では、2021年1月31日(日)まで「生きている東京 展 アイラブアート15」を開催している。2020年9月に開館30周年を迎えるワタリウム美術館。それに合わせて開催されるこの展覧会は、15組のアーティストが目にしたこの30年から、“東京”という都市を再考するものだ。ギャラリーと美術館をハシゴして、芸術の秋を満喫してみては?
Text:Natsuno Aizawa
INFORMATION
住所 東京都渋谷区神宮前2-4-7 1F
電話 03-6434-7716
営業時間 12:00~19:00
定休日 日・月曜、祝日
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