レナウン公式サイトより
レナウンの連結子会社ダーバン宮崎ソーイングが8月31日付で、東京地裁から再生手続き廃止決定を受け、破産手続きに入ると東京商工リサーチが報じた。負債総額は5月31日時点で約3億9100万円。
ダーバン宮崎ソーイングは1974年にレナウンが設立し、直営工場として主に「ダーバン(D'URBAN)」のスーツ製造を担ってきた。近年はビジネススーツの需要が減少傾向にあり、消費者の購買行動の多様化や節約志向によって売上高が低迷。新型コロナウイルス感染拡大が受注減少にさらに追い討ちをかけたという。また、親会社のレナウンの民事再生手続開始が決定したことで債権回収が困難な状況となり、資金調達に注力したが、債務の支払い目処が立たなくなったため6月5日に民事再生法の適用を東京地裁に申請。再建に向けてスポンサー選定を進めていたが入札には至らず、同社の下請け会社であるファミリーソーイングなど3社に工場を譲渡することに合意したが、譲渡価格では再生計画案を作成できなかったことから破産手続きに移行することになったという。
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親会社のレナウンは、アパレル事業などを展開している小泉グループの事業会社との間で「アクアスキュータム(Aquascutum)」「ダーバン(D'URBAN)」「スタジオバイダーバン(STUDIO by D'URBAN)」「シンプルライフ(SIMPLE LIFE)」「エレメントオブシンプルライフ(element of SIMPLE LIFE)」の5ブランドの事業を譲渡する契約を締結。また、スポンサー選定が難航していることから、再生計画案の提出期限を8月17日から2021年2月17日に延長している。
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