

■ネット通販最大手のアマゾンは18日、年末商戦中に返品を簡素化する新たなポリシーを発表した。返品不可だった商品も無条件返品の対象にすることで、売上アップにつなげる。
新たに返品対象となるのは家電や日用品、ペットサプライ、キッチン家電などの50ポンド(約23キログラム)以下で返品不可だった数百万アイテム。11月1日~12月31日までに購入されたものなら1月31日までの返品が可能となる。
アマゾンでは返品拠点を増やしていることで返品の手間の簡略化も行っている。
店内にアマゾン専用の返品コーナーを導入したコールズやアマゾン傘下となったホールフーズの一部など5,800ヶ所では、宛名ラベルなしで梱包しなくても返品できるようになったのだ。
アマゾンによるとこれらの返品拠点を含め、アマゾンブックスやアマゾン4スターストア、アマゾンハブなど1.8万ヶ所以上では無料での返品が可能となっている。
アマゾンでの返品は自分のアカウントにある「購入履歴(Your Orders)」から行う。商品履歴にある「返品する(Return Items)」をクリック。次に返品理由がプルダウンメニューで現れ「必要なくなった(No longer needed)」「他で安い価格を見つけた(Better price available)」「欠陥品(Item defective or doesn't work)」等から選択する。
利用者宅から5マイル以内の返品拠点が表示され、そのうち最低1ヶ所は「コールズ・ドロップ(無料)」など無料で返品できるロケーションが含まれる。そこで返品すると通常2時間程度で返金処理が完了するのだ。
アマゾンなどネット通販の売上が増えることで、Eコマース返品も増えると予想されている。
投資企業CBREによると、今年11月~12月のホリデーシーズン中のEコマース返品は416億ドル(4.5兆円)に達する。
調査会社デジタル・コマースでは年末商戦中のオンライン売上高は1,385億ドルと見込んでおり、オンライン購入された商品の返品は実に30%にもなるのだ。
リアル店舗で購入された商品では返品率が8%~11%の調査結果から、Eコマース売上の増大でいかに返品処理が大きな負担になっているかがわかる。
返品処理ロジスティクスのオプトロによると、Eコマースでは返品処理が追いつかず年間に500億ドル(5.4兆円)のロスが生じている。
多くのEコマース企業が返品物流のリバース・ロジスティクスが非効率なためにコスト負担が起きているのだ。オプトロでは急増するオンライン売上で物流施設の15~20%のスペースをリバース・ロジスティクス専用に充てる必要性をあげている。
アメリカでは気軽に返品が可能だ。アメリカではほとんどのチェーンストアや多くのお店が、購入した商品について返品期間内であれば、理由を問わず、使用済みでも、消耗していても返品・返金に応じてくれるのだ。
「100%満足度保証」は、商品に満足できなければ自由に返品でき、お客にはまったく損をさせない。リアル店舗と競争するアマゾンなどのオンラインストアも返品処理がさらに簡略化されそうだ。同時に返品物流の効率化も目指さなければならない。
トップ画像:コールズ内にあるアマゾンの返品コーナー。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。先日、アマゾンでプリンタを購入しました。それで驚いたことがあります。開封してプリンタをパソコン(ドライバもダウンロード&インストール)に接続しました。試しにテキスト資料の一部をプリントアウトしましたがエラー表示。15~20分程度の格闘でギブアップ。返品処理を行い、数日後にコールズの返品カウンターに持っていったのです。驚いたのは諦めの速さ。トラブルシューティングでエラーを調べるのも億劫で、速攻で返品処理したのです。アメリカに住んでいると簡単に購入しますが、それ以上にイージーに返品も行います。なんとか動かそう、使ってみようと思わないのですね。なぜならばそういった商慣習だから。いい悪いではなく、満足できなければ「どうぞ返品してください」という商慣習です。日本に住んでいる人(特に商売している方)にすればトンデモなんですが、アメリカでは100年以上前から続いている慣習です。これが理解できないとアメリカでは商売できません。
しかも顧客満足度の追求は買い物の仕方ばかりでなく、返品の処理にまで及んでいるということ。返品ストレスフリーがEコマースでの競争になってきます。
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