
ファッションビジネス専門紙「繊研新聞」公式サイト
繊研plusイスラムへの視線が熱い。ユニクロやH&M、ドルチェ&ガッバーナらのファッション企業が、イスラム教徒(ムスリム)の女性が髪や身体を隠すために使う「ヒジャブ」を販売したり、それを着用したモデルをキャンペーンに起用するなど、昨年から動きが目立つ。
約20億人とされるムスリムの半数は東南アジアにいる。経済発展や人口増で巨大市場へ成長が確実だ。世界最多のムスリムを抱えるインドネシアや、マレーシアではおしゃれへの関心が高く、かつて黒無地ばかりだったヒジャブは、今では色柄で個性を出すアイテムの一つ。肌を露出させない戒律を守りつつ、日本発のロリータファッションを楽しむヤングもいるという。
インバウンド(訪日外国人)でも注目せざるを得ない。15年の東南アジアからの訪日客は前年比20~40%増と着実に増え続け、今後も衰えない。マレーシアは11月、単月で過去最高を記録した。
ホテルやレストランが、ムスリムを迎え入れるハラール(イスラムの教えで許された物や行為)対応を積極的に進めている。一方、買い物のシーンではムスリムが欲しい商品や、快適に過ごせる環境、サービスは少ない。目先の中国人も大事だが、これからはムスリムにもっと目を向けたい。(藤) (2016/01/15)
ADVERTISING
最終更新日:
ADVERTISING
PAST ARTICLES