
皆川実直
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代官山のインテリアショップ「ミッド・センチュリー モダン」が、2014年で設立20周年を迎えた。当時まだ日本では知名度の低かったイームズのシェルチェアやハワード・ミラーのウォールクロックなど、ミッドセンチュリー期の家具を潤沢に取り扱い、業界を牽引してきた同店だが、20周年を「原点回帰」と位置付けて2015年からは新しい取り組みを進めるという。オーナーを務める皆川実直代表に今後の計画について話を聞いた。
■エクストララージの日本上陸に一役
―新潟出身。学生時代からミッドセンチュリーの家具に興味を持っていたんですか?
学生の頃は、普通の野球少年でした。ただ、中学3年の頃からアメリカンヴィンテージに興味を持ち始めたんです。ベタですけれど映画「アメリカン・グラフィティ」のような世界に憧れて(笑)、コーラのビンや看板など当時のエッセンスが入ったものを部屋に飾ったりしていました。
―20歳でアパレル企業に入社。日本におけるエクスストララージの立ち上げに参加されました。
1990年、兄が会社(現・株式会社 ビーズインターナショナル)を立ち上げたことが大きな転機になりました。それまでは特に何をしたいという夢もなく漠然とした生活を送っていたのですが、夢を持って仕事をする兄から「忙しいから手伝え」と声をかけられたことをきっかけに、アパレルの世界に入ることになりました。実家はミセス・マダム向けの地方の商店街によくある洋服屋なのですが、小さい頃から服が身近にあったということも、今となってはアパレルを仕事にしたきっかけの一つだと思っています。

―新たにミッドセンチュリー家具を扱う「ステッチ」を02年オープンした理由は?
当時、エクストララージの本国スタッフが、デザインのソースにミッドセンチュリーの時代からもアイデアを取り入れていたことが一つのきっかけになりました。彼らの事務所にはグラスファイバー製の古いシェルチェアが無造作に置いてあったのですが、当時はちょうど日本でイームズ展が開催されたタイミング。その頃はまだアメリカにいけば安く手に入ったんですよね。日本でも大きな波になっているし、これらを自分たちのスタイルでセレクトするショップがあれば新しい形のビジネスになるのではと思い、ステッチを立ち上げました。
―当時、お客さんの反応はどうでしたか?
その頃の日本はちょうどサブカルチャーが面白かった時期で、06年の休刊まで20〜30代を中心に読まれていた雑誌「リラックス(Relax)」の誌面のように、オーセンティックなモノコトをイマ風に昇華するという流れが出てきた頃なんですね。その流れに乗って、感度の高い層を中心にステッチも上手く受け入れてもらえたと思います。
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