ポーラ・オルビスホールディングス(HD)の2023年12月期第2四半期(1〜6月)連結業績は、インバウンドの回復をはじめ、「ポーラ(POLA)」の国内外での増収、「オルビス(ORBIS)」の国内事業好調、「ジュリーク(Jurlique)」の伸長などで売上高が前年同期比9.0%増の858億3600万円、営業利益が同82.3%増の89億6600万円、経常利益が28.3%増の113億8900万円の増収増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、前年に計上した法人税等調整額の減少などの影響により、同32.1%減の74億400万円だった。
主力のビューティケア事業の売上高は、ポーラが国内新客数が前年同期を上回り、全てのチャネルで増収、「B.A」から発売した泡状の乳液「B.A ミルク フォーム」のヒット、エステの好調、中国で約20%の増収などで、同10.4%増の497億6300万円を計上。オルビスは同9.7%増の209億200万円。 新客数が前年同期比2桁増加で伸び、顧客基盤の安定化が増収増益につながった。
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また、育成ブランドでは「スリー(THREE)」は同2.6%減の27億8000万円だったものの、アイコンシリーズ「バランシング」のリニューアル、拡充によりスキンケア売上が前年同期を超え、国内市場が回復基調となっている。「ディセンシア(DECENCIA)」は同4.5%減の23億6900万円だが、顧客継続率の向上に加え、新客も復調傾向だという。そのほか、海外ブランドの「ジュリーク(julique)」は中国でフェイスオイルが好調だったことや、オーストラリア、香港で2桁増収を継続したことなどから、同5%増の38億3800万円となった。
なお、ポーラ、オルビスブランドの好調を受け、2023年12月期通期の連結業績予想を上方修正した。営業利益を同9億円増の160億円に、経常利益を同24億円増の175億に、純利益を同16億円増の116億円にそれぞれ引き上げた。売上高は前回予想同様の1800億円に据え置いた。
下半期は、ポーラでさらなる新客獲得に向けたオンライン広告、SNS発信の強化といったデジタル接点を継続的に拡大するほか、ブランドエントリーのきっかけとなるキット品の投入。既存顧客に対してはエステを軸にした来店促進でLTVを向上、また、10月にはエイジングケア美容液「B. A グランラグゼ Ⅳ」の発売を控える。海外では中国で泡状乳液を訴求し、10月上旬にはインドネシアに進出し、百貨店に1号店を出店する。オルビスでは成長をけん引するエイジングケア「オルビスユードット」のリニューアル発売などで新規獲得への投資を強化し、継続的な増収を狙う。
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